トップページ > スタジオ・モニターヘッドホンの新定番モデル ヤマハ「HPH-MTシリーズ」をプロが試聴! | 第5回ゲスト:藤大樹


帯

第3回ゲスト

藤大樹

試聴モデル

HPH-MT220

オープンプライス(¥25,000前後)



スタジオ定番のNS-10Mをはじめ、MSPシリーズやHSシリーズなど、モニタースピーカーの名器を数多く生み出しているヤマハが、その技術を結集させて開発したヘッドホンが「HPH-MTシリーズ」です。音質の良さで注目されている同シリーズの性能を、プロの耳でチェックしてもらうというこの短期連載コーナー。第5回目は作・編曲家の藤大樹さんの登場です。

取材:平沢栄司 写真:小貝和夫


高藤さん試聴風景

発売された当時からHPH-MT220を愛用しているという藤氏。アレンジの作業やライブなどで大活躍しているという



「アレンジの作業をする際にキモになる1〜2kHzの聴こえ方がスピーカーに近いんです」



 本機は、側面にあるヤマハのロゴやアルミの素材感がカッコいいですね。それと、造りが堅牢です。実際に装着すると耳がしっかりと密閉されるので遮音性が高いんですけど、パッドの素材がサラサラで気持ちいいので疲れませんね。あとは、アームとスライダーのジョイント部が回転するようになっていて、着けた時にちゃんと耳と平行になってくれます。ヘッドホンは少しでも向きが合わないと音の聴こえ方や位相がおかしくなりますから、本機のように正しく装着できるということは重要なんです。
 僕は、普段の曲作りやアレンジの作業でヤマハのHS8やNS-10Mというモニタースピーカーを使っているんですけど、HPHMT220はスピーカーの音と印象が変わらないので、他のヘッドホンのように音に慣れる必要がありませんでした。低域と高域のどちらも色付けがなくて、フラットに伸びている感じがします。それと、特に1〜2kHzあたりの聴こえ方がスピーカーに近いんですよ。アレンジの作業をする際は、そのへんの帯域がキモになるんですけど、歌とかが気持ち良く聴けて正確にジャッジできるのがいいですね。しかも、音圧もあるから冷静さを失わない範囲でテンションも上がります(笑)。
 当然、ヘッドホンなのでスピーカーよりは空間は狭いんですけど、ミックスでの音の判断はかなりしやすいです。パンやフェーダーをほんの少しでも動かせば、すぐに変化したことがわかりますしね。音作りでも、EQだったらQの幅とかが決めやすいですし、コンプの調整もしやすいんですよ。なので、初心者がコンプの各ツマミの役割を覚えるのにもピッタリだと思います。
 レンジも広くて繊細な音なので、EDMのような音圧重視のジャンルよりも、いろんな種類の音が入っているポップスやバンド系の音楽に向いていると思います。それと、さっきも言ったようにスピーカーと音の印象が変わらないから、モニタースピーカーを思うように鳴らせない環境で宅録をやっている人も、これを使って曲を作れば必ずいい結果が得られると思います。

ジョイント部分

アームとスライダーのジョイント部分が回転するようになっており、正しい位置に自然にアジャストしてくれる


HPH-MT220

製品概要
 HPH-MT220は、音楽制作現場での繊細なモニタリングのニーズに応えるべく開発された音質重視のヘッドホンだ。同社のモニタースピーカーで高く評価されている“原音を忠実に再生する”というコンセプトを引き継いでおり、「CCA Wボイスコイル」を採用することでクリアかつレンジの広い音を実現している。耳に優しくフィットするプロテインスキンと低反発クッションを使用したイヤーパッドも特徴だ。




SPEC
●形式:密閉ダイナミック型 ● 再生周波数特性:15 Hz〜28 kHz  ●インピーダンス:37Ω(1kHz ) ●最大入力:1,600mW ●出力音圧レベル( 1 kHz / 1 mW ):97 dBSPL  ● ドライバ:Φ45 mm 、CCAWボイスコイル ●ケーブル:1.2 m カールコード(3.5 mmステレオミニプラグ) ●重量:415g  ●付属品:6.3mmステレオ標準プラグ変換アダプター


問:(株)ヤマハミュージックジャパンプロオーディオ・インフォメーションセンター
TEL:0570-050-808
http://www.yamahaproaudio.com/japan/ja/products/
headphone/hph_mt/index.jsp






藤大樹

20歳の頃より、プロキーボーディストとして様々なアーティストのアレンジやライブサポートをスタート。「今の時代に合った音楽制作」を常に意識し、最新の機材を取り入れた制作スタイルと作風が支持を集めている。これまでにflumpoolやナオト・インティライミなどの作品のアレンジやライブサポートで確かな手腕を振るっている。


高藤さん写真