トップページ > オリンパスLS-100 8トラックまで録れる小型高音質レコーダー

(※)表記されている価格は2014年3月31日以前のものです   

LS-100

価格:オープンプライス
(実勢価格:¥45,000前後)
問:オリンパスカスタマー
サポートセンター
TEL:0120-084215/
042-642-7499
(携帯/PHS)

マルチトラック・リニアPCMレコーダー オリンパスLS-100

8トラックまで録れる小型高音質レコーダー

SPEC

■同時録音トラック:レコーダーモード=2、マルチトラックモード=2 ■同時再生トラック:レコーダーモード=2、マルチレコーダーモード=8 ■記録形式:リニアPCM形式(最大24ビット/ 96kHz)、MP3形式( 320kbps、256kbps、128kbps、64kbps) ■記録メディア:内蔵メモリ=4GB、SDカード(別売) ■入力:内蔵マイク、MIC/LINE入力(ミニステレオフォーンジャック)/XLR/標準フォーン入力 ■出力:EARジャック、内蔵スピーカー ■ファンタム電源:48V、24V ■電源:リチウムイオン電池(LI-50B)、ACアダプタ ■USB2.0 ■外形寸法:159.0(H)×70.0(W)×33.5(D)mm(最大突起部含まず) ■重量:280g(リチウムイオン電池含む)

手軽に録音が行なえるハンディレコーダーは各社から幾多の製品がリリースされており、多機能なモデルからシンプルさを重視したものまで多様化している。そんな中、登場したオリンパス「LS-100」は、高音質を重視した本格指向の製品でありながら、8トラックの多重録音機能を装備した宅録派も注目の製品だ。マイクの性能から編集機能まで、その全貌を早速見ていこう。 取材・文:内藤 朗/写真:福田洋也

音楽制作の即戦力となる8トラックの多重録音機能を搭載

マルチトラックモードをセレクトすれば、1つのプロジェクト当たり最大8トラックまで録音できるMTRになる。各トラックはモノラルトラックなので、L/Rのマイクに入力された音がミックスされてモノラルで録音されるが、録音トラックを2トラック選べば、L/Rを別々のトラックに録音することも可能だ。

ステレオ感の豊かなA-B型マイクで140dBsplの大音量まで収録可能

内蔵マイクは「A-B型」が採用されている。A-B型とは簡単に言うと、写真Ⓐのように左右のマイクを外側に向けた方式のことで、広がりのある音を収録するのに適している。 また、最大耐音圧140dBの性能は、アンプなどの大音量を余すところなく収録してくれる(写真Ⓑ)。ロックバンドの演奏や、ドラムなどの音量レベルはおよそ130dB程度であるため、これらの演奏を収録する場合も、マイクを離したり、録音レベルを抑えたりせずに収音できるのだ。ローが抜群によく録れるのも魅力だ。

ギター/ベース用のチューナーを内蔵

弦楽器や管楽器の録音前の準備に欠かせない「チューナー」を内蔵しており、キャリブレーション、クロマチック、ギター、ベースの4モードが用意されている。キャリブレーションモードでは、基準音「A」の周波数を435〜445Hzの間で1Hz刻みで調節できるため、様々な楽器のチューニングに使用できる。

マイクやギターを直接接続して楽器を録音できる

底面には外部マイクやエレキギターなどの楽器を接続するための端子が装備されており、ファンタム電源(24V /48V)を供給できるコンボジャック(XLR/フォーン)を採用している。また、10m以上の長いケーブルを使った際に生じやすいノイズは、内蔵の「インストゥルメンテーションアンプ」によって極力抑え込まれるため、S/N比の良いサウンドが得られる。

完成した作品をミックスして外付けCD-RドライブでCDが作れる

録音した複数のトラックは、本体内で音量バランスや左右の配置を決めることができる。こうして編集したトラックをバウンスすることで2ミックス(完成ファイル)が作成でき、USB端子に市販のCD-Rドライブを接続すれば、パソコンを使わずにオーディオCDが作成できる。これは、デモ音源を制作するうえでも非常に重宝する機能だ。

操作状況を知らせてくれる音声ガイド機能

本製品のユニークな機能のひとつに、様々な操作を音声案内でサポートしてくれる「音声ガイド機能」がある。音声で知らせてくれるため、自分が何の操作を行なっているのかが把握しやすく、迷わずに作業を進めていけるのだ。

“録る”ことにこだわった製品だというのが伝わってきた

間瀬 哲史

ジャンルや形態にとらわれないスタイルで数多くのレコーディングに関わる他、坂本龍一のヨーロッパツアーのPAオペレーターなど、幅広く活躍するエンジニア。また、機材開発やスタジオプランニング、ワイヤリングなども自らの手で行なっている。現在は、自身の設計した新代田にあるスタジオ&カフェ「cafe 2 st 」を拠点にジャンルを問わず様々な作品を手掛けている。

↑カホンなど1つの楽器に対して、異なる2つの位置にマイクを立てたい時は、このように外部入力にマイクを挿してセットするといい

↑左右のマイクの位相差の状態を、グラフィカルに表示する「リサージュ機能」。左図が位相が合っている状態、右図がズレている状態を示す

── 実際にLS -100を使用して、そのサウンドの印象はいかがでしたか?

間瀬:まず感じたのは、「とてもキレイに録音できるレコーダーだな」ということですね。音質は「素の音」という印象で、音楽的に聴こえてほしい成分をしっかりと拾いながら、高域から低域までしっかりと収録されるので、とても聴きやすくて、個人的にも好きな音質でした。先日、プロのバンドのリハに立ち会った時に試してみたのですが、爆音の演奏を録ってみても音割れや歪みがなくて、PAから鳴らしているボーカルの声も埋もれず、歌が前面に出た感じで録れましたね。

──特に気に入った機能はありましたか?

間瀬:2つある外部入力の、片方のチャンネルだけにファンタム電源を供給できる点がユニークでした。これだと2本のマイクの組み合わせが自由になるので、例えばギターアンプの録音で、キャビネットの前にダイナミックマイクを立てて、離れたところにコンデンサーマイクを立てる時とかにも使えます。

──2本のマイクの位相差を目で確認できる「リサージュ機能」は試されましたか?

間瀬:ええ。最近はあまり位相のズレを気にしなくなりましたが、このリサージュ機能を使うと、「位相差によって距離感が作れる」ということを改めて感じましたし、位相を意識することが大事だと再認識しました。特にオーバーヘッドマイクを2本使ってドラムを録るような場合、スネアを叩きながら位相を合わせれば、前に出てくる感じのドラムトラックが録れると思います。必ずしも位相が合えばいいというわけではないですが、耳で判断できない時にはこういう機能が便利ですね。