トップページ > 第3回 Native Instruments 速効企画 MASCHINEでリズム&フレーズ作り!
「MASCHINE」って何ができるの?  とにかくイジッてみよう! リズムが素早く作れちゃう!!快適トラック制作術 MASCHINEで作ったトラックの活用方法
「パターン」から「シーン」を作る

 前回の連載記事では、「ライブレコーディング」や「ステップシーケンサー」を使って様々なパターン(フレーズ)を作成する方法を紹介してきた。
今回はそれら複数のパターンを繋げて演奏する方法を実践していこう。これを会得すれば、MASCHINEでアレンジや曲構成ができるのはもちろん、ライブなんかでもMASCHINEを活用することができるゾ!

さて、前回のおさらいということで、まずは各パターンを再度吟味して聴いてみよう。「PLAY」ボタンを押して再生状態にする。「PATTERN」ボタンを押すとパッドは「パターン選択モード」になるが、「PATTERN」を押したまま左液晶の一番左のボタンを押してみて欲しい。するとパッドがパターン選択状態に固定される(右液晶表示もパターンに固定される)。この状態で16個のパッドをポンポンと叩けば、簡単に各パターンを切り替えることができる。パターンの構成を吟味する際に便利なので覚えておこう。

「PATTERN」ボタンを押しながら、左液晶の一番左のボタンを押すと 「パターン選択モード」に固定される

ではここで、「SCENE」ボタンを押しながらパッドの「1」を叩いて、新たな シーンを作ってみよう(「Scene1」が作られる)。シーンとは、8つの別グ ループに登録したパターンを合成して、ひとかたまりとして扱うことが できる機能だ。そのまま手を離すと、元のパッドでパターンを選択する 状態に戻る。パッドを叩くとソフト側のアレンジャーエリアでも「Scene1」 でパターンが切り替わって入力されるのがわかるはずだ。

「SCENE」ボタンを押しながらパッドの「1」を叩く

作成したシーンには、選んだパターンがリ アルタイムで入力される。ここでは、16個 のパッド(A1〜A16)からA2を入力してみ た状態だ

シーンごとに別のパターンを組み合わせてバリエーションを作成する

 これに重ねる別パターンを用意してみよう。サウンドの選択はソフト側のほうが操作しやすい。まずアレンジャーエリアで「Group B」をクリックして選択 しておく(ハード側で「GROUPS」の「B」を押してもOK)。そこに何かループでも読み込んでみよう。ブラウズエリアの「Loops」→「Guitar」から、お好みで どれかダブルクリックしてみて欲しい。
 登録されているループは「スライス」(これは本編後半で実践してみる)という作業がほどこされているので、テンポが異なっても自動的に合わせて再生 される。元のテンポは「[120]」(BPM=120)のように表示されているので、参考にしておこう。あまり極端なテンポ変更だと妙なノリになることもあるので ご注意を。

ブラウザから「Group B」にギターのループパターンを読み込ませてみる

 Group Bにループ読み込んだら、再度「GROUPS」を「A」に戻そう。そして、 パターンがいろいろ登録されているパッドを叩いて切り替えてみよう。例えば、 ギターのループに合うパターンを選んでみる。しっくりきただろうか。逆に Group Bのループを別のモノに入れ替えててみてもイイ。切り替えていくと、 選んだフレーズによってはじゃっかんムリっぽさが漂ったりするのだが、これ が妙にツボにはまったりすることがある。これが、ループベースのフレーズ制 作の面白いところだ。

元のグループに戻し、パターンをいろいろと切り替えて、重なり具合を楽しん でみる。様々なバリエーションを試してみよう

 様々なパターンの組み合わせを試して、最終的にシーンを増やしていけば 曲の完成だ。今あるシーンを複製して、それを改変すると作業がしやすいだ ろう。「SCENE」ボタンを押しながら、右液晶の左から3番目の「DUPL」と表示 されるボタンを押すと、押した数だけ現在選択中のシーンが複製されていく。 パターンの組み合わせを変えながら、シーンを複製することで曲を仕上げて いこう。(※再生しながらシーンを切り替えるには、「SCENE」ボタンを押しな がら切り替えたいシーンが登録されているパッドを叩けばOK!)

「SCENE」ボタンを押しながら、右液晶の「DUPL」を押す

ボタンを押した分だけシーンが複製される

 ちなみにクラブ系の人は、DJが各リズムをミュート(一時音を消す)したり、 オンにしたりというパフォーマンスを目にする機会も多いと思うが、こういった プレイは「MUTE」ボタンを押して、ミュートしたいパッドを叩けば音が消える。 この操作とシーンの切り替えを再生しながらタイミングよくビシバシとパフォー マンスすればいい(「MUTE」ボタンを押すと、右液晶にパッドに登録されている サウンドが表示される点も使いやすいはず!)。MASCHINEの場合、ノートパ ソコンの画面をマウスでプチプチとクリックしてもミュートすることはできるが、 現場での観客の反応はかなり違ってくる。ちょっと大げさなアクションで強く MASCHINEのパッドを叩きまくってクレ。

「MUTE」ボタンを押しながら、ミュートしたいパッドを叩けば音が消える

その間、右液晶にパッドには、登録されているサウンドが表示される

オリジナルネタのサンプリング方法について

 続いて、レコードやギターリフなどのループをMASCHINEで録音する手順を見ていこう。実は個人的には、これがもっとも楽しい作業じゃないかと思っ ている。使えるオリジナルループを取り込み、それと合わせて様々なリズムを抜き差しすることが簡単にできる。これがMASCHINEの真骨頂だ。
 音素材の録音作業はよくサンプリングとも呼ばれる。MASCHINEでのサンプリングは、「SAMPLING」ボタンを押すことで開始される。液晶画面がレベルメーター表示になるので分かるはずだ。ここで注意したいのは、MASCHINE自体では外部録音できないので、オーディオインターフェイス経由で録音す るということだ。もしくはMASCHINEで現在発音している音を内部的に録音するということは可能だ。これは右液晶の「SOURCE」で切り替える。
「EXTERN」は外部入力で、「INTERN」は内部でのルーティング録音になる。今回は外部入力の「EXTERN」、その他の設定は「INPUT」は「IN1L+R」に、「MODE」は「DETECT」、「THRESHOLD」はそのまま「-24.0」にしてみた。

「SAMPLING」ボタンを押すと、サンプリングモードになる。音の入力は外部 オーディオデバイスからおこなう

サンプリングの設定は、画面のようにする

 音を入力するとレベルメーターが振れるはずだ。右液晶の「START」ボタン を押すと、録音待機になるので演奏したりレコードを再生すると録音が自動 で始まる。終わったら「STOP」で録音終了しよう。もし失敗したら「DELETE」 で消して再度トライすればいい。

右液晶で「START」を押すと、録音待機状態になるので音を入力する

「STOP」で録音を終了すればサンプリングの完了だ

 録音したらエディットはソフト側で行う方がやりやすい。まず「EDIT」タブを表 示させよう。「E」と表示されるエンドポイントをドラッグしてフレーズが終わる箇 所に持ってくる。確認のための再生は、録音したパッドを叩き続ければOKだ。

サンプルのエディットは、ソフト側のほうが簡単。「EDIT」タブでエンドポイント を指定する

 次に「SLICE」タブを表示させてみよう。スライスは、テンポの異なるフレーズ と合わせた際に、メインのテンポに合わせるために、ビートの頭などにて分割 した状態にしておくことだ。チョップなどとも呼ばれる。単純にテンポに合わせ ると音程が変わってしまうが、細かく分割した頭の部分を軸にして、再生するこ とで、音程はそのままに短くしたり長くしたりすることができるようになる。  キモは「Mode」での選択だ。「Split」は均等割り、「Grid」は16分など音符に 準じて、「Detect」はダイナミクスを感知してスライスする。リズムなどは「Grid」、 ギターなど不規則なフレーズは「Detect」を選ぶとよい結果になる。テンポは分 かっている場合「Man」にして入力する。「Auto」なら自動で検出される。  最後に「Apply」をクリックすると、一連のフレーズが確定されスライスがルー プとして演奏できるようになる。

「Mode」で16分の「Grid」を選択した場合のスライス状況

こちらは「Mode」で「Detect」を選んだ場合のスライス状況
 パッドを叩いてみると、サンプリングした内容が個々に分割され(スライス され)、サウンドをさらに細かい単位で演奏できるようになっている。これは パッドがキーボードモードになっていて、分割された部分が順番にキーボ ードにアサインされ、パターンとして登録されたからだ。

スライスを実行すると、フレーズを分割した状態で再生することができる

 さて、スライスされたパーツの中で気に入った音があり、これらを使ってフ レーズを再構築したい場合は、「SLICE」タブを表示させ、まずはパッドにドラッ グ&ドロップしてパーツを登録しよう(必要に応じて名前も変更しよう)。ここま でできれば、後は今まで解説してきた通りパッドを叩いて、フレーズを録音す るだけだ。このテクニックを獲得できれば、MASCHINEを存分に使いこなした といっても過言ではないだろう!

「SLICE」タブを表示させ、ドラッグ&ドロップして登録する

パッド演奏を録音することで、新たなフレーズを生み出すことができる

MASHINEを使って曲ができたら

MASCHINEを使って曲ができたらどうすればいいのか。MASCHINEでは、作った曲をオーディオファイルとして書き出すことができる。操作は「File」 メニューから「Export Audio」を選んで書き出すだけだ。
書き出し時には対象を細かく設定することができ、曲全体はもちろんだがグループやサウンド、ループ部分のみといった指定をして書き出すこともできる。

オーディオの書き出しは、「File」メニューから「Export Audio」を選ぶ

オーディオ書き出し時には、書き出すターゲットを細かく設定することもできる。

 またMASCHINEは、各種DAWソフト上からVSTプラグインとしても活用できる。 プラグインとして使用することで、DAWソフトの1トラックとして機能するようにな り、DAWソフト側から演奏の再生、停止などもコントロールできるようになる。 DAWソフト上で録音したボーカルやギターなどとMASCHINEで作成した各 シーンを組み合わせて、より柔軟度の高い楽曲を作成したり、DAWソフトなら ではのエフェクトを活用したミックスも可能だ。

画面はDAWソフト「Live」のプラグインとしてMASCHINEを起動した状態。この ようにDAWソフトのトラックのひとつとしてMASCHINEを活用できる

さて、ここまで簡単にだが、MASCHINEの使い方をレクチャーしてきた。いかがだったろうか? パソコンで曲を作るのはコストパフォーマンスに優れるが、どうしても画面に向かったカーソル操作がシックリこないと感じていた人も少なくないはずだ。かくいう筆者もそのひとり。MASCHINEを手にした際には、時間を忘れ一晩中夢中でパッドを叩きまくってしまい、あらためて音楽を作って遊ぶにはフィジカルな面がすごく重要なんだ、と再認識した次第だ。
 少しでもMASCHINEに興味を持ってくれたなら、ぜひショップの店頭でその使い心地をチェックしてみてほしい。

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本体サイズ
  • ●Mac OS X 10.5 またはそれ以降、 Intel Core Duo 2 GHz(2GB RAM)
  • ●Windows XP(SP2、32 Bit)/Vista(32/64 Bit)/ Windows 7(32/64 Bit)、Pentiumまたは Athlon XP 2 GHz(2GB RAM)
  • ●DVDドライブ、フルインストールには6GBのディスク空き容量が必要
  • ●対応インターフェイス:スタンドアロン・アプリケーションとして、またはVST/AudioUnits/RTAS(Pro Tools 7/8)としてプラグイン  動作可能。ASIO、Core Audio、DirectSound、WASAPI対応

本体サイズ

295×320×60mm、1811グラム、MIDI In/Out、Kensington Lock

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Native Instruments MASCHINEに関するお問い合わせ先

株式会社ディリゲント
info@dirigent.jp
〒104-0061 
東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館3F
TEL :03-5159-1821
http://www.dirigent.jp

MASCHINEの詳細の連絡先

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