トップページ > 第1回 Native Instruments 速効企画 MASCHINEでリズム&フレーズ作り!
「MASCHINE」って何ができるの?  とにかくイジッてみよう! リズムが素早く作れちゃう!!快適トラック制作術 MASCHINEで作ったトラックの活用方法
ソフトとハードの有機的な合体マシン

MASCHINEはコントロール性に優れた16個のパッドを持つ。シッカリした重さのある本体と相まって演奏のしやすさは群を抜く

 ここに一台の楽器がある。その名を「MASCHINE」。
 パッケージを開封し、製品を見てみると4×4のマトリックス状に配置された16個のパッド、液晶パネル表示やその他コントロールボタンが配置され、見る人が見ればAKAI professionalのMPCシリーズを連想する人もいるのでは!? 何はともあれ、本体を持ち上げてみると「ウンッ、意外とガッシリと 重い!!」。これなら、パッドに好みのワンショットサンプル(ドンとか バンといった短い音だ)を読みこませて、リズムに乗って叩きまくっても壊れる心配はなさそうだ。最近のMIDIパッドは軽くて持ち運びは便利でも、なんとなく玩具っぽいものが多いが、このMASCHINEはまさしく楽器そのものな印象を受ける。
 しかし、大きな違いがひとつある。パソコンとコントローラのいいとこどりができることだ。ソフトが専用なのでコントローラは1対1でシンクロし、コントローラからは液晶やパッド、ノブを駆使してソフトのすべてをコントロールできる。ソフトの全機能がコントローラの中に詰まっているかのように使えるのがポイント。パソコンの良さは認めつつ、アナログな操作感覚を最大限にいかしていると言える。


 さて、MPCシリーズの特徴はひとつのハードウェアとして完結している点にあるが、MASCHINEはと言うと、パソコンに接続して専用ソフトと同期して使用できるのがポイントだ。パソコンを併用することで、PCならではの高速 な処理能力とデータの蓄積しやすさを最大限に活かすことができる。DTMに長けた人なら「それならパソコン用の汎用パッドもあるじゃないか?」と思うだろう。もちろん、MASCHINEのパッド部分だけを見れば目的としては同じだが、大きな違いがひとつある。それは「ソフトとハードがシンクロしている!」ところだ。つまり、パソコンとコントローラのいいとこどりができるわけ。ソフトが専用なのMASCHINE(ハード)からは液晶やパッド、ノブを駆使してソフトのすべてをコントロールできる。ソフトの全機能が MASCHINE(ハード)の中に詰まっているかのように使えるのがポイントなのだ。パソコンの良さは認めつつ、アナログな操作感覚を最大限に活かしていると言えるだろう。

リズムから組み上げるオールインワンツール

MASCHINEはパソコンと繋げて動作させる。パソコンの大きな画面での操作とコントローラのアナログな操作を適材適所で使い分けられるのが特徴だ

Native Instruments「AUDIO KONTROL 1」。24ビット/192kHz対応の2イン、4アウトを持つオーディオインターフェイス。ギターやマイクのサンプリングに適している。音の良さは保証付きだ。ボリューム付きのヘッドフォンモニタもある

 では、そんなMASCHINEの使い方だが、ボク個人としてはドラムキットを組んだりサンプル(音ネタ)をエディットするなど、煩雑な操作はパソコンの 大きな画面にて行ない、準備ができてパッドをガンガン叩く段階(フレー ズを作る段階)になったら、もうパソコンの画面からは離れてハードウェア の操作に集中する(USBケーブルは接続したままではあるが)、これがオススメだ。前述した通り、MASCHINE付属のソフトは専用なためノブやパッドのアサイン作業は 不要で、繋げれば各操作に画面が連動してキビキビ動作する。
 ビートを生み出す際には、操作が途切れなくノリや発想を次から次へと勢いで作っていく衝動が重要なコトが多い。MASCHINEはその点で大きなアドバ ンテージがあると思う。不思議なもので、マウスで画面上をプチプチっとクリックしたものと、パッドを気持ち良く叩いて作ったビートは明らかにノリが違ってくる。
 ちなみに、MASCHINEのパッドは、実に繊細な強弱も感知する質感がとても 優れたものだ。軽く触れるようにロール連打してもキチンと反応するし、本体も ガッシリしていて強く叩いてもびくともしない。とにかく強弱をつけたニュアンスを完璧に表現できるポテンシャルを持っているのだ〜。

 MASCHINEのような楽器は、イメージ的にHipHopやClubといったダンス ミュージックのビートメーカーやDJ向けなんじゃないかと思う人も多いだろう。もちろんそれらのジャンルは得意中の得意ではあるのだが、MASCHINEはジャンルを 問わず広く活用できるのも特徴だ。標準で音ネタが18,000種類(容量は6GBにもおよぶ)も付属していて、リズムネタが中心とはいえ、シンセやストリングス系、サンプリングCDなんかのWAVやAIFFを自由に読み込んで追加することも可能だ。パッドにアサインするのは実質何でも構わない。ライブでの即興にも対応しやすいし、凝った曲作りまで一貫して作りこむことができる。「急にロッ クバンドでドラムが抜けてしまった!」とか、単に「リズム重視でトラック作りたい!」という欲求にも十分対応できるだろう。

 MASCHINEを動作させるには、WindowsもしくはMacintoshのパソコンと、認証やアップデート用にインターネット環境が必要になる。そして重要なのがオーディオインターフェイスだ。MASCHINE自体に音を入出力する機能はない点には注意が必要。ちょっと音を聴きたいというのであれば、パソコン内 蔵のオーディオでも使えるが、録音や詳細な音の確認、ライブで鳴らすといった目的では、きちんとしたオーディオインターフェイスを用意したほうが得策だ。 Native Instruments製のオーディオインターフェイスもいくつかラインナップされている。今回使ったのは、「AUDIO KONTROL 1」。これは Hi-Z入力にも対応し、ギターやマイクを直接接続してサンプリングしやすい。24ビット/192kHzに対応している。Cubase LE4も付属しているので、 今後MASCHINEとCubase LE 4を連携して使ってみたいと考えている人にもオススメだ。
 MASCHINEとパソコンはUSBケーブルで接続する。なお、バスパワーで動作するので、ACアダプターの接続は不要だ。ケーブル1本だけでいいのでとっても身軽だ。標準のケーブルとは別に、ちょっと長めのケーブルを用意すれば、パソコンの画面から離れ、MASCHINEのハードを抱えてガシガシ打ちこみ に没頭する ことができる。この手法はとくにオススメだぞ。

再生用のサウンドデバイスを設定する

 MASCHINEとオーディオインターフェイス(ここでは、AUDIO KONTROL 1)をつないだら、専用ソフトを起動しながら今度はパソコンとMASCHINEを接続しよう。すると、パッドや液晶がほのかに光りだし、いきなりヤル気をかきたててくれる。……と、ここでおもむろにパッドを叩いても音はしない。この辺はサンプラーと同じだ。パッドになんらかの音を読みこませる必要がある。
 ただ、その前に音が出なけりゃつまらないので、サクっとヘッドホンから 音 を出せる状態にしよう。設定は「File」メニューから「Audio and MIDI Settings」選び、「Audio」タブを表示し、接続したオーディオインター フェ イス(ここでは、AUDIO KONTROL 1)を選択し、AUDIO KONTROL 1に ヘッドホン をつなげばOKだ。

「File」メニューから「Audio and MIDI Settings」選び、「Audio」タブを表示し、接続したオーディオデバイスを選択しておく。ここから再生(と録音も)される

オーディオデバイスやパソコンのオーディオ出力に、ヘッドフォンを繋いでモニタする

グループを読み込んで音を出してみる

 それでは、専用ソフトのサンプルライブラリをブラウズして音をロードし てみよう。「GROUP」の「A」が点灯していることを確認して、ソフトの「LIB」と「青い□のアイコン」をクリック、「BANK」で「Kits」を、「TYPE」で好みのジャンルを選ぶ。これは何をしているかというと、MASCHINEのライブラリから16個のパッドをひとまとめにした「グループ」と呼ばれているものを好みの内容で読み込んでいるのだ。
 では、「Analog Kit」でも選んでみようか。リアル系が好みなら「Acoustic kit」で、とにかくどれでもよい。下部の「RESULT」欄に表示される中から、お好みでダブルクリックしてみよう。本体に「BUSY.. LOADING」と表示され、 16個のパッドすべてに音が読みこまれる。実は、このサンプル(Kit)のブラウズは、コントローラ側で「BROWSE」ボタンを押して液晶画面からノブを操作することでも呼び出しが可能だ。どちらでやっても構わない。慣れた方でやればいいだろう。
 準備が整ったところで、さぁ、どれでもいいからパッドを叩いてみよう。 音が鳴るはずだ。しばしガンガンと叩いて音色を楽しんでみようか。操作中よく見ると、叩いているパッドに応じて画面のサンプルもリアルタイムに切り替わっているのが見える。このように1対1で的確に反応するのが MASCHINEのいいところだ。ソフトとコントローラのどちらから操作してもリアルタイムで反映される。

パッドに読みこませるグループを、画面のような条件で読みこんでみる。キット名をダブルクリックすると読みこまれる

コントローラのパッドを叩くと、ソフト側もリアルタイムでパッドに対応したサンプルの選択が切り替わる

職人のパターンを参考にしよう

 ひとしきり遊べただろうか、なに!? リズムをどういう感じで演奏するのかまったく分からない!? それなら、「PATTERN」ボタンを押しながら「1」のパッドを押してから、おもむろに「PLAY」ボタンを押してみて欲しい。各 キットには見本のパターンがいくつか入っていて、それが再生されるはずだ。複数 のパターンが入っている場合、「2」のパターンも選択できるグ ループもある。これからのパターン制作の参考になるはずだ。

サンプルパターン再生手順 サンプルパターン再生手順

「GROUPS」を変更すると、別のグループ(キット)を読みこめる。これを切り替えて曲に使うことができる

 さまざまなグループを読みこませ、切り替えつつ使うようにするには、読みこませる「GROUPS」を「A」から「B」、「C」……と変えていけばいいだけだ。気に入ったグループをどんどん読みこんでいって欲しい。

コントローラでパッドにアサインしてみる

 パッドを叩いて音を確認しながら遊んでいると、グループ内の音を一部変えてみたいと思うようになってくるに違いない。これまた簡単にできる。 このあたりから、MASCHINE本体(コントローラ側)で操作したくなってくるだろう。
操作は至って簡単だ。まずはMASCHINE本体上の「BROWSE」ボタンを押し、 左の液晶で「SOUND」タブを押す。すると、押したパッドに応じて右液晶の リストが切り替わるのがわかるはず。このリストは読みこまれているサウンドの ジャンルに応じて、似た音色のリストが表示されるようになっている。これは、左液晶のノブで検索したいジャンルを選択して別ジャンルを選ぶことも可能だ。「FILTER」を「SAMPLE」にして、「BANK」を「DRUMS」にした上で、「TYPE」と「SUBTYPE」でいろいろと選べばよい。右液晶では「NEXT」または「PREV」の上のボタンを押すと、次の候補がパッドにロードされ演奏できるようになる。気に入る音に出会うまで、この 作業を繰り返してみて欲しい。また、ノブを回してリストから選択して「LOAD」を押してもロードできる。

パッドへのアサイン手順 パッドへのアサイン手順

変更したグループは右クリックして、別名で保存しておこう

今回の最後に、自分で変更して作ったグループは保存しておこう。ソフトのアレンジャーにて、グループが表示されている部分を右クリックすることで、名前を変えて保存ができる。同じ場所には保存できないので、ほかにオリジナルファイルを保存するフォルダを作成してまとめておくといいだろう。

 さて、「速効企画 MASCHINEでリズム&フレーズ作り!」の第1回目はいかが でしたかね〜? 次回は、実際にフレーズを構築する様子をチェックしていき たいと思います。こうご期待!

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本体サイズ
  • ●Mac OS X 10.5 またはそれ以降、 Intel Core Duo 2 GHz(2GB RAM)
  • ●Windows XP(SP2、32 Bit)/Vista(32/64 Bit)/ Windows 7(32/64 Bit)、Pentiumまたは Athlon XP 2 GHz(2GB RAM)
  • ●DVDドライブ、フルインストールには6GBのディスク空き容量が必要
  • ●対応インターフェイス:スタンドアロン・アプリケーションとして、またはVST/AudioUnits/RTAS(Pro Tools 7/8)としてプラグイン  動作可能。ASIO、Core Audio、DirectSound、WASAPI対応

本体サイズ

295×320×60mm、1811グラム、MIDI In/Out、Kensington Lock

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Native Instruments MASCHINEに関するお問い合わせ先

株式会社ディリゲント
info@dirigent.jp
〒104-0061 
東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館3F
TEL :03-5159-1821
http://www.dirigent.jp

MASCHINEの詳細の連絡先

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