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(※)表記されている価格は2014年3月31日以前のものです   

アートリア「MiniBrute」/アートリア社の社長 フレデリック・ブルン氏を直撃!





──今回、ハードのアナログシンセを発売しようと考えた経緯を教えてください。

フレデリック:多くのミュージシャンから「パソコンに接続しなくてもステージで使用できるシンセが欲しい」という声が寄せられていたんです。シンセを使用するシチュエーションには、ソフトウェアがベストなケースやハイブリッドがベストなケース、それとハードウェアがベストなケースがありますが、先のミュージシャン達の要望も踏まえて、今回はハードウェアとして製品化するのがベストだという結論に至ったのです。

──現在では、デジタルのシンセサイザーが主流ですが、あえてアナログシンセにした理由はどんなところにあったのでしょうか?

フレデリック:第一に、「アナログの暖かくて力強い音」を製品のコンセプトにしたからです。私達は今までに、「MoogModular V」の開発をはじめとして、多くの有名なシンセサイザーを再現したソフトウェアの製品をリリースしてきました。今回はそれらのノウハウを元に、より伝統的なフィーリングを持ったシンセを作りたいと思ったのです。

──アートリア社と言えば、「TAE」(トゥルー・アナログ・エミュレーション)という技術が有名ですが、このソフトシンセのノウハウはMiniBruteの開発に活かされているのですか?

フレデリック:いえ、TAEの技術は使用していません。その代わりに新しい機能をいくつか搭載しています。例えば、メタライザーやブルートファクターといったツマミや、キレのいいスタイナーパーカー・フィルターの採用は、皆さんに興味を持っていただける機能だと思っています。

── MiniBruteは、どうしてここまでコンパクトなサイズになったのですか?

フレデリック:コンサートで使用するのに、昔ほど大きくて高価なシンセサイザーは、今は必要ないですからね。それと、簡単に使えて刺激的なサウンドが出せるマシンであることや、家ではシンプルなキーボードとしても使用できるクオリティも求めました。さらに、豊富な入出力も欲しい……と色々と考えた結果、このサイズになりました。

──現在のシンセではあまり見られなくなった「CV」を採用しているのはなぜですか?

フレデリック:他社のモデルでもCVに対応しているキーボードが発売されていますが、ユーザーから「昔のシンセとダイレクトに接続したい」という意見を聞いて、新旧のシンセサイザーをコラボレーションさせることにニーズと魅力を感じたんです。

─同じ仕様のシンセの中では、比較的価格が安く抑えられていると思いますが?

フレデリック:「力強いサウンドが得られて、シャープでユニークなパーソナリティを持ったシンセを買い求めやすいプライスで……」というリクエストもありましたからね。そういう意見も取り入れて開発したんです。そんなに難しい話ではありませんでしたよ。

──ところで、プリセット機能を持たないのはなぜなのですか?

フレデリック:まず第一にコストの問題ですね(笑)。それと、ビンテージシンセのように、サウンドメイクを楽しむ体験をしてもらいたかったんです。プリセットができないようにすることで、皆さんにサウンドに対してよりクリエイティブになっていただけると思ったんです。本体にプリセットが入っていない代わりに、10種類のプリセットシートが付属していて、シートの印にツマミを合わせるというオールドスクールな方法でプリセットサウンドを提供しています。

──最後にこのMiniBruteは、どんなユーザーにオススメですか?

フレデリック:2つのグループが挙げられます。ひとつはシンセプレイヤーで、新しいサウンドや音作りの可能性を探している方ですね。もうひとつは、ドラマーやボーカリストといった、シンセプレイヤー以外の方々です。大きなシンセではなく、手軽に使えるコンパクトなシンセを探している人には、価格も手頃ですし、まさに打って付けのモデルだと思いますよ。




MiniBruteの特徴

MiniBruteの概要

MiniBruteのポイント



 まずMiniBruteのデザインだが、必要なパラメーターがわかりやすく整列しており、信号の流れが一目瞭然で、直感的にエディットがしやすい配置になっている。トップパネルの上段にはオシレーターやフィルターのツマミが並んでいて、中段のスライダーではオシレーターで発音される波形のミックスや、フィルターエンベロープ、アンプエンベロープなどを調節することが可能だ。それらはツマミで設定するよりも、スライダーの方が感覚的に操作がしやすいのでありがたい。
 通常、この手のシンセの音作りは、オシレーターの波形を選択して音量を調節するだけなのだが、MiniBruteでは「3つの波形」、「サソフトシンセのトップブランドが発表したハードのアナログシンセサイザーMiniBruteアートリアブオシレーター」、「ノイズ」と外部入力をミキシングすることができるので、オシレーターが1基だけのシンセとは思えないような力強いサウンドを鳴らすことができた。
 実際、オシレーターのミキサーで好みの波形の音量を調節してから、その上のシグナルエンハンサー(ウルトラソウ、パルスワイズ、メタライザー)で音質を微調整し、これらを組み合わせるだけでも非常に豊かな表現力を得ることができる。また、下段ではモジュレーションホイールやアフタータッチで何をコントロールするかを決めることが可能だ。他にLFOやアルペジエイターの設定なども行なえるようになっていて、よく考えられた配置になっていると感心した。
 また、MIDIやUSB以外にも、ビンテージシンセの電気信号である「CV」にも対応しているので、「DAWソフトでビンテージシンセをコントロールする」という夢のようなシステムを構築することも可能だ。宅録とライブの両方で使える、小型で強力なシンセを探している人に、このMiniBruteは絶対にオススメのモデルだ。


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